長くて、短い3週間 [ムギちゃん]
こんなのもあったとは知らなかった。
すべてお線香。
とくに甘い匂いのミルキーはお気に入り。
ムギちゃんのいない生活も今日でちょうど3週間。
慣れるどころか、日を追うごとに寂しくて、さびしくて・・・・。
ルーチェくんもステラくんもチェロくんだっているというのに。
歳をとるごとにどんどん感情表現が豊かになり人間の言葉だって
話し出しそう
・・・・そんな荒唐無稽なことを時に思ってしまうほどに
老猫ならではの味わいを増してたムギちゃんを失った喪失感は
3匹がタックルを組んでも埋まるものではなく、
至るところに残るムギちゃんの痕跡を目にするたび涙に暮れつつ、
ぼんやりしてるうちに過ぎ去った3週間。
具合がいいときには自力で用を足したがったムギちゃんのために
年明け早々、ダンナさんが入口を広げる改造を施したトイレだけは
亡くなったその日のうちに解体してすぐに処分したけれど、
いまはまだムギちゃんにまつわる物は
目にするだけでもつらすぎてかたづけもままならない。
最期に着てたお洋服や使ってたブランケットは洗濯もできず、
それどころかまだ残るムギちゃんの匂いをときどき嗅いでみたり。
パントリーの扉を開ければムギちゃんの給餌グッズが、
キッチンカウンターの引き出しを開ければ飲みきれなかったお薬が、
皮下輸液に使ってた注射針も未使用のままたくさん残ってて。
ムギちゃんはもう戻ってはこないとわかっていてもどれもまだ、
処分する気にはなれないなか、
先日、未使用で返品可能なものだけを獣医さんに持っていき換金。
ガラスのドア越しにハリネズミの姿を認めた獣医さんが
ドアを開けるより前にムギちゃんのカルテを手にしたようすに、
いつもムギちゃんのお薬をもらいに来るときはこうだったなぁって
思い出されまた涙があふれてきてしまい、
「ムギちゃん、もうカルテの必要がなくなっちゃいました」という
ひと言を絞り出すのにもひと苦労。
計算が済むまでしばらく待って返金されたのは9,676円。
いったんムギちゃんのためにって使ったお金だもん、
ふたたびお財布に入れる気になんてとてもなれず、
ムギちゃんのために使おうとコートのポケットにねじ込んで、
その足で向かったのは仏壇屋さん。
ねこ型のおりん、買いました。
前日、通りすがりにショウウィンドウの中にコレを見かけて、
だからこそ決意できた、余ってしまった薬剤などの返品だった。
なので、廃棄をお願いするだけの使用済みの注射針や
ゴミとして処分するしかない分割済みの薬剤はまだそのまま。
人生の半分、
それも二十代から四十代にかけてのいちばんのガンバリ時を共に
過ごしたムギちゃんを失って、
なんだか自分の人生までいっしょに終わってしまったような気持ち。
朝、玄関ドアを開けたらムギちゃんによく似た茶トラの仔猫がいて、
まるで「ただいま!」って言うみたいに
「ニャア!」ってひと鳴きしてズカズカとハリネズミんちに進入して
来てくれないかなぁ
・・・・そんなことを妄想してみたり。
すべてお線香。
とくに甘い匂いのミルキーはお気に入り。
ムギちゃんのいない生活も今日でちょうど3週間。
慣れるどころか、日を追うごとに寂しくて、さびしくて・・・・。
ルーチェくんもステラくんもチェロくんだっているというのに。
歳をとるごとにどんどん感情表現が豊かになり人間の言葉だって
話し出しそう
・・・・そんな荒唐無稽なことを時に思ってしまうほどに
老猫ならではの味わいを増してたムギちゃんを失った喪失感は
3匹がタックルを組んでも埋まるものではなく、
至るところに残るムギちゃんの痕跡を目にするたび涙に暮れつつ、
ぼんやりしてるうちに過ぎ去った3週間。
具合がいいときには自力で用を足したがったムギちゃんのために
年明け早々、ダンナさんが入口を広げる改造を施したトイレだけは
亡くなったその日のうちに解体してすぐに処分したけれど、
いまはまだムギちゃんにまつわる物は
目にするだけでもつらすぎてかたづけもままならない。
最期に着てたお洋服や使ってたブランケットは洗濯もできず、
それどころかまだ残るムギちゃんの匂いをときどき嗅いでみたり。
パントリーの扉を開ければムギちゃんの給餌グッズが、
キッチンカウンターの引き出しを開ければ飲みきれなかったお薬が、
皮下輸液に使ってた注射針も未使用のままたくさん残ってて。
ムギちゃんはもう戻ってはこないとわかっていてもどれもまだ、
処分する気にはなれないなか、
先日、未使用で返品可能なものだけを獣医さんに持っていき換金。
ガラスのドア越しにハリネズミの姿を認めた獣医さんが
ドアを開けるより前にムギちゃんのカルテを手にしたようすに、
いつもムギちゃんのお薬をもらいに来るときはこうだったなぁって
思い出されまた涙があふれてきてしまい、
「ムギちゃん、もうカルテの必要がなくなっちゃいました」という
ひと言を絞り出すのにもひと苦労。
計算が済むまでしばらく待って返金されたのは9,676円。
いったんムギちゃんのためにって使ったお金だもん、
ふたたびお財布に入れる気になんてとてもなれず、
ムギちゃんのために使おうとコートのポケットにねじ込んで、
その足で向かったのは仏壇屋さん。
ねこ型のおりん、買いました。
前日、通りすがりにショウウィンドウの中にコレを見かけて、
だからこそ決意できた、余ってしまった薬剤などの返品だった。
なので、廃棄をお願いするだけの使用済みの注射針や
ゴミとして処分するしかない分割済みの薬剤はまだそのまま。
人生の半分、
それも二十代から四十代にかけてのいちばんのガンバリ時を共に
過ごしたムギちゃんを失って、
なんだか自分の人生までいっしょに終わってしまったような気持ち。
朝、玄関ドアを開けたらムギちゃんによく似た茶トラの仔猫がいて、
まるで「ただいま!」って言うみたいに
「ニャア!」ってひと鳴きしてズカズカとハリネズミんちに進入して
来てくれないかなぁ
・・・・そんなことを妄想してみたり。