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新芽がふくらむ [サルスベリの観察日記]

10年前のある夏の日、ぶらりと立ち寄った園芸店で澄んだ白色の花をつけたサルスベリの木を見つけた。サルスベリは庭木のイメージが強く、また花色のピンクも暑い夏に目にするには暑苦しい感じがして、まったく興味の範疇になかった。なのにどうだろう。目の前のサルスベリは高さ1.5メートルほどのコンパクトなスタンダード仕立てになっており、花色も透明感のある白。「買おう!」と決心し、お店のスタッフに声をかけると、そのサルスベリはすでに売約済みになっていた。「逃がした魚は大きい」ではないが、私の中で白い花を咲かせるサルスベリのイメージはマックスまで美化され、何が何でも育ててみたくなった。その年はひと夏中、いろいろな園芸店を巡った。そしてようやく手に入れることができたのは、自宅から電車で小一時間ほど離れた園芸店だった。それなのに、恋い焦がれたサルスベリは、木が若すぎたのかそれから実に7年もの間、花を咲かせることはなく、夏が来るたび、私をがっかりさせた。ようやく白い花を咲かせたのは3年前の夏。といってもほんの少しだけ。あの夏の日に私を魅了した姿になったのは去年の夏のこと。すでに育て始めて10年が経っていた。新居に越してきてすぐ、窮屈なコンテナからポスト脇の地面へと植えつけられたサルスベリは、今わが家のシンボルツリーになっている。今年はそのサルスベリの定点観察記録をつけてみよう。

今日のサルスベリ:秋に落葉して以来、裸んぼになっていた枝に新芽が出てきた。

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タグ:サルスベリ
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